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各法人税更正処分等取消請求控訴事件,附帯控訴事件(原審・東京地方裁判所平成15年(行ウ)第312号,平成16年(行ウ)第147号)|平成17(行コ)160等

[法人税法][国税通則法][更正の請求][過少申告加算税]に関する行政事件裁判例(裁判所)。

行政事件裁判例(裁判所)

平成18年4月20日 [法人税法][国税通則法][更正の請求][過少申告加算税]

判示事項

1 一定の事業年度に係る法人税の確定申告に対する更正及び過少申告加算税賦課決定を受けた会社が,その後した更正の請求に対して更正をすべき理由がない旨の通知処分を受け,同通知処分についてのみ不服申立てを経た後,前記賦課決定について不服申立てを経ることなく提起した取消訴訟につき,国税通則法115条1項3号所定の「正当な理由」があるとは認められないとされた事例 
2 携帯,自動車電話事業等を営む会社が,PHS事業者からPHS事業の営業譲渡により取得した施設利用権等のうち,電信電話会社の設置するPHS接続装置又は加入者交換機とPHS事業者が設置する無線接続装置との間に設置される端末回線に関するものが,法人税法施行令(平成16年政令第101号による改正前)133条に規定する少額減価償却資産に該当するとされた事例 
3 PHS事業を営む会社が,電信電話会社に対して支払った電信電話会社の設置するPHS接続装置又は加入者交換機とPHS事業者が設置する無線接続装置との間に設置される端末回線の設置工事及び手続に関する費用が,法人税法施行令(平成16年政令第101号による改正前)133条に規定する少額減価償却資産に該当するとされた事例

裁判要旨

1 一定の事業年度に係る法人税の確定申告に対する更正及び過少申告加算税賦課決定を受けた会社が,その後した更正の請求に対して更正をすべき理由がない旨の通知処分を受け,同通知処分についてのみ不服申立てを経た後,前記賦課決定について不服申立てを経ることなく提起した取消訴訟につき,通知処分は,本税に関する処分であるが,その税額を確定する処分ではないのに対し,賦課決定は,修正申告や増額更正のように本税について申告税額等よりも増額する方向で税額を確定する処分に附帯して,過少申告の事実に対する行政上の制裁として課されるものであることからすると,通知処分及び賦課決定は,それぞれ目的及び効果を大きく異にする別個の処分というべきであり,また,増額更正と賦課決定の場合とは異なり,通知処分に附帯して賦課決定がされるという関係にあるということもできないから,通知処分と賦課決定は,全く別個の処分といわざるを得ず,密接な関係を有するということもできないから,通知処分について不服申立てを経由したことをもって,賦課決定に対する関係でも不服申立前置の要件を実質的に満たしたという余地はないというべきであるとして,当該事業年度の前記賦課決定について不服申立てを経ないことに国税通則法115条1項3号所定の「正当な理由」があるとは認められないとした事例 
2 携帯,自動車電話事業等を営む会社が,PHS事業者からPHS事業の営業譲渡により取得した施設利用権等のうち,電信電話会社の設置するPHS接続装置又は加入者交換機とPHS事業者が設置する無線接続装置との間に設置される端末回線に関するものにつき,同社が取得した権利の性質は,PHS事業者が電信電話会社との間で締結していた電気通信設備の接続協定に基づき電信電話会社から電気通信役務の提供を受ける接続協定上の地位などといった抽象的ないし包括的なものではなく,電信電話会社に対して有するPHSサービス契約を締結した自社の契約者に,個別の前記回線を利用して,電信電話会社のPHS接続装置,共同線通信網等と相互接続し,電信電話会社のネットワークを利用して電気通信役務を提供させる権利であり,法人税法施行令(平成16年政令第101号による改正前。以下同様)133条に規定する少額減価償却資産に該当するか否かを判断するにあたっては,当該企業の事業活動において,一般的,客観的に,資産としての機能を発揮することができる単位を基準にその取得価額を判断すべきであるところ,前記回線利用権は,一般的,客観的には,一回線で基地局とPHS接続装置との間の相互接続を行うという機能を発揮するものであるから,その取得価額は,同回線一回線の単価であると認めるのが相当であり,同回線利用権は法人税法施行令13条8号ソに該当するとして,同令133条に規定する少額減価償却資産に該当するとした事例 
3 PHS事業を営む会社が,電信電話会社に対して支払った電信電話会社の設置するPHS接続装置又は加入者交換機とPHS事業者が設置する無線接続装置との間に設置される端末回線の設置工事及び手続に関する費用につき,法人税法施行令(平成16年政令第101号による改正前。以下同様)133条に規定する少額減価償却資産に該当するか否かを判断するにあたっては,当該企業の事業活動において,一般的,客観的に,資産としての機能を発揮することができる単位を基準にその取得価額を判断すべきであるところ,前記回線利用権は,一般的,客観的には,一回線で基地局とPHS接続装置との間の相互接続を行うという機能を発揮するものであるから,個々の前記回線ごとにその単位を考えるべきであるとした上,前記手続に関する費用は,個々の前記回線利用権の取得価額に当たるとして,同条に規定する少額減価償却資産に該当するとされた事例
裁判所名
東京高等裁判所
事件番号
平成17(行コ)160等
事件名
各法人税更正処分等取消請求控訴事件,附帯控訴事件(原審・東京地方裁判所平成15年(行ウ)第312号,平成16年(行ウ)第147号)
裁判年月日
平成18年4月20日
分野
行政
全文
全文(PDF)
裁判所:行政事件裁判例
各法人税更正処分等取消請求控訴事件,附帯控訴事件(原審・東京地方裁判所平成15年(行ウ)第312号,平成16年(行ウ)第147号)|平成17(行コ)160等

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  14. 租税特別措置法第37条の2第2項の規定による修正申告書の提出が「その申告に係る国税についての調査があったことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないとき」に当たらないとした事例
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  18. 調査開始前に、請求人から関与税理士に従業員の横領行為発覚に伴う修正申告書の作成を依頼し、調査初日、同税理士から調査担当者に対して事実関係を説明するなどした後の修正申告書の提出は、「更正があるべきことを予知してされた」修正申告書の提出には当たらないとした事例
  19. 適正な申告を行えなかったことが、申告書の作成を依頼した税理士の過失に起因するとしても、国税通則法第65条第4項の「正当な理由」には該当しないとした事例
  20. 「調査があったことにより更正があるべきことを予知してされたものでない」ことの判断は、調査の内容・進捗状況、それに関する納税者の認識、修正申告に至る経緯、修正申告と調査の内容との関連性等の事情を総合考慮して行うべきであるとした事例

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