所得税の延納(利子税)で節税
所得税の延納について。利子税の納付方法や利子税をゼロにする方法、注意点など。利子税を必要経費として節税。

過去の事業年度について、その後に欠損金額が生じていたことが判明した場合においては、更正により当該事業年度の欠損金額として確定することができる場合に限り、当該欠損金額を控除事業年度の所得金額の計算上損金の額に算入できるとした事例

[法人税法][所得金額の計算][引当金]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

2005/12/19 [法人税法][所得金額の計算][引当金]

裁決事例集 No.70 - 249頁

 東京高等裁判所昭和63年9月28日判決(昭和62年(行コ)第68号法人税更正処分取消請求控訴事件、最高裁判所平成元年4月13日判決の原審)によれば、過去の事業年度における欠損金額を繰越欠損金の額として控除事業年度の所得金額の計算上損金の額に算入するためには、その過去の事業年度において所得金額の計算上欠損金額が認められる場合でなければならないとされている。すなわち、過去の事業年度について、その後に欠損金額が生じたことが判明した場合においては、更正により当該事業年度の欠損金額として確定することができる場合に限り、当該欠損金額を控除事業年度の所得金額の計算上損金の額に算入できると解すべきである。
 これを本件についてみると、既に法定申告期限から5年を経過していることから、原処分庁は、国税通則法第70条第2項の規定により、請求人の平成8年7月1日から平成9年6月30日まで、平成9年7月1日から平成10年6月30日まで及び平成10年7月1日から平成11年6月30日までの各事業年度(以下「平成11年6月期以前の各事業年度」という。)について、本件使用料の額を所得金額から減算する更正をすることができなかったことが認められる。
 そうすると、平成11年6月期以前の各事業年度については、当該各事業年度の所得金額の計算上、いずれも本件使用料の額を所得金額から減算することによる欠損金額は生じなかったことが確定したのであるから、これを平成14年7月1日から平成15年6月30日までの事業年度の所得金額の計算上損金の額に算入することはできない。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
過去の事業年度について、その後に欠損金額が生じていたことが判明した場合においては、更正により当該事業年度の欠損金額として確定することができる場合に限り、当該欠損金額を控除事業年度の所得金額の計算上損金の額に算入できるとした事例

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