代表取締役から取締役への分掌変更に伴い支給した役員退職金について損金算入が認められないとした事例
裁決事例(国税不服審判所)
1981/06/23 [法人税法][所得金額の計算][損金の額の範囲及び計算][役員報酬、賞与及び退職給与][役員賞与]裁決事例集 No.22 - 133頁
代表取締役から取締役への分掌変更に伴い支給した役員退職給与について、[1]臨時株主総会議事録及び取締役会議事録等は、いずれも真正に作成されたものと認められないことから、代表取締役辞任及び本件役員退職給与の支給についての証拠資料とは認められないこと、[2]当該議事録の内容について所定の商業登記がされていないこと、[3]その当時当該代表取締役は高齢であったが、著しく健康を害していたとは認められず、かつ、他に定時株主総会まで従来どおり代表取締役としての執務ができない特段の事情があったと認めるに足りる証拠資料がないこと及び[4]取締役への分掌変更後における報酬の支給状況等からみて、当該取締役が臨時株主総会時において、実質的に退職と同様の事情にあったとは認められないから、当該役員退職金は損金の額に算入することはできない。
昭和56年6月23日裁決
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