同族会社への土地の貸付けは使用貸借による貸付けと認められ当該土地は事業用資産には該当しないと認定した事例
[租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][特定の事業用資産の買換えの場合等の課税の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1991/02/05 [租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][特定の事業用資産の買換えの場合等の課税の特例]裁決事例集 No.41 - 355頁
請求人は、[1]本件土地の借受人である同族会社が業績不振であることから賃料を免除しているが、賃貸料の授受がないとしても、賃貸であることには変わりはない、また、[2]租税特別措置法第69条の3“小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例”の取扱上、同族会社に貸し付けられている土地は、その貸付けが使用貸借であっても「事業の用に供されていた宅地等」に該当するものとして取り扱っているので、同法第37条“特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例”の適用に当たってもこれと同様に取り扱うべきある旨主張するが、同法第69条の3と第37条の規定はその趣旨、目的を本質的に異にするものであるから、この点に関する請求人の主張は採用できない。当該土地の貸付けが賃貸借によるものではなく使用貸借による貸付けと認められる以上、当該土地の譲渡については、措置法第37条の適用はない。
平成3年2月5日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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