水田預託契約に基づいて農協に預託していた水田の譲渡は事業用資産の譲渡に当たらないとした事例
[租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][特定の事業用資産の買換えの場合等の課税の特例]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1985/10/31 [租税特別措置法][所得税法の特例][譲渡所得の特例][特定の事業用資産の買換えの場合等の課税の特例]裁決事例集 No.30 - 195頁
請求人は、国の水田利用再編対策実施要綱に基づく水田預託契約により農協に預託した水田について、同農協から請求人自らが委託を受けて、除草、害虫駆除等を行って保全管理をしたものであること等から、当該水田は租税特別措置法(昭和58年法律第11号による改正前のもの)第37条第1項に規定する事業用資産に該当する旨主張するが、[1]請求人は自らの意思に基づいて耕作することを停止し農協に預託したものであり、資産の買換えのために耕作を停止したものではないこと、[2]請求人は耕作可能な状態に管理していたが、これは農協から委託を受け、その受託者としての保全管理作業であって農業経営のための業務とは認められないこと、[3]請求人は本件土地について農協と水田預託契約を締結したことによって自ら本件土地を耕作する意思を放棄したというべきであることなどから、本件土地は事業用資産とは認められない。
昭和60年10月31日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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