役員退職金と経営者保険を組み合わせて節税
役員退職金と経営者保険を組み合わせて節税する。貯蓄型定期保険(低解約払戻金型保険等)と役員退職金の活用。デメリットや回避策(リスク軽減策)。

死亡保険金から支払義務を負う遺族補償金の最低限度である死亡保険金の50%相当額は、死亡保険金を受け取った事業年度において損金の額に算入されるとした事例

[法人税法][所得金額の計算][損失の帰属事業年度]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

2008/05/30 [法人税法][所得金額の計算][損失の帰属事業年度]

裁決事例集 No.75 - 327頁

 原処分庁は、本件傷害保険契約締結に関する本件同意書には従業員の死亡により受け取った保険金の50%以上を遺族補償に充てる旨記載されているが、本件同意書には具体的な金額は記載されておらず、また、遺族に対して具体的な支払金額を提示していないから、遺族補償金を受け取った事業年度の損金の額に算入することはできない旨主張する。
 しかしながら、本件同意書は、従業員に対する災害補償規定を兼ねており、雇用者である請求人は従業員に対して保険死亡事故が生じた場合に死亡保険金の50%以上の金額を遺族補償として支払う旨を保証したものと認められ、(保険事故の発生に伴い)遺族補償金を支払う債務が成立していること、本件傷害保険契約の被保険者である従業員Mは、平成17年7月に交通事故により死亡しており、本件傷害保険契約に基づき遺族に対して具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること、死亡保険金の請求に際し傷害保険金請求書兼同意書の「受給者(法定相続人)」欄に、死亡したMの法定相続人の親権者の署名押印があることから、被保険者の遺族は少なくとも本件同意書に基づき死亡保険金の50%以上を請求する権利を有していると推認され、具体的に死亡保険金の50%相当額は算定できることから、死亡保険金を受け取る事業年度において当該保険金の50%相当額は損金の額に算入されるべきである。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
死亡保険金から支払義務を負う遺族補償金の最低限度である死亡保険金の50%相当額は、死亡保険金を受け取った事業年度において損金の額に算入されるとした事例

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