簡易課税制度適用課税期間に仕入れた建物に係る仮払消費税は、その後の本則課税適用課税期間における仕入税額控除の対象にはできないとした事例
[消費税法][税額控除等][仕入税額控除][簡易課税制度]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
2001/04/27 [消費税法][税額控除等][仕入税額控除][簡易課税制度] 請求人は、簡易課税制度適用課税期間に取得した建物を、本則課税適用課税期間に売却したため、本件更正処分は、結果的に仕入税額が控除されていない不当な課税であると主張するが、請求人の場合、本件課税期間に係る基準期間の課税売上高が2億円を超えていることから、消費税法第37条第1項かっこ書の規定により簡易課税による仕入税額控除の計算を行うことはできず、同法第30条に定める本則課税の方法によらざるを得ないこととなる。
そうすると、仕入税額控除の額の計算の基礎とすべきと主張する本件建物は、本件課税期間前に仕入れられたものであるから、本件課税期間において仕入税額控除の対象とすることはできないことは明らかであり、また、簡易課税によった場合に比べて税負担が大きくなることをもって本件更正処分が不当な課税であるということもできない。
平成13年4月27日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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