第6節 納税義務の免除を受けないこととなった場合等の調整|消費税法
基本通達(国税庁)
(課税事業者となった場合の棚卸資産の取得価額)
12−6−1 法第36条第1項《納税義務の免除を受けないこととなった場合等の棚卸資産に係る消費税額の調整》の規定により、課税事業者となった課税期間の課税仕入れ等の税額とみなされる消費税額は、当該課税期間の初日の前日において有する棚卸資産(以下12−6−1において「期末棚卸資産」という。)のうち免税事業者であった課税期間において取得したものについて、令第54条第1項《納税義務の免除を受けないこととなった場合等の棚卸資産の取得価額》の規定により、個々の期末棚卸資産の課税仕入れ(特定課税仕入れを除く。以下12−6−1において同じ。)に係る支払対価の額の合計額により算出する。この場合において、事業者が当該個々の期末棚卸資産の課税仕入れに係る支払対価の額について、所法第47条又は法法第29条《棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法》の規定に基づく評価の方法(所法令第99条第1項第2号又は法法令第28条第1項第2号《低価法》に規定する低価法を除く。)により評価した金額としているときは、これを認める。(平27課消1-17により改正)
(課税仕入れ等により取得した棚卸資産の取得価額)
12−6−2 令第54条第1項第1号又は第2号《棚卸資産の取得価額》に規定する国内で譲り受けた課税仕入れに係る棚卸資産又は保税地域から引き取った課税貨物に係る棚卸資産の取得価額の算出に当たり、当該課税仕入れ又は課税貨物の引き取りに係る次に掲げる費用については、その費用の額が少額であるものとしてその取得価額に含めないこととしているときは、それによる。
(1) 買入事務、検収、整理、選別、手入れ等に要した費用の額
(2) 販売所等から販売所等へ移管するために要した運賃、荷造費等の費用の額
(3) 特別の時期に販売するなどのため、長期にわたって保管するために要した費用の額
(製作等に係る棚卸資産の取得価額)
12−6−3 令第54条第1項第3号《製作等に係る棚卸資産の取得価額》に規定する自己の製作等に係る棚卸資産の取得価額の算出に当たり、当該製作等のための課税仕入れ等に係る次に掲げる費用については、その費用の額が少額であるものとしてその取得価額に含めないこととしているときは、それによる。
(1) 製造等の後において要した検査、検定、整理、選別、手入れ等の費用の額
(2) 製造場等から販売所等へ移管するために要した運賃、荷造費等の費用の額
(3) 特別の時期に販売するなどのため、長期にわたって保管するために要した費用の額
(免税事業者となる場合の棚卸資産に係る消費税額の調整規定の不適用の場合)
12−6−4 法第36条第5項《納税義務の免除を受けることとなった場合等の棚卸資産に係る消費税額の調整》の規定は、事業者が、免税事業者となる課税期間の前課税期間において、簡易課税制度の適用を受ける場合には適用されないことに留意する。
(金銭出資により設立した法人が課税事業者となる場合の棚卸資産に係る消費税額の調整)
12−6−5 法第36条第1項《納税義務の免除を受けないこととなった場合等の棚卸資産に係る消費税額の調整》の規定は、法第12条第7項第3号《分割等の意義》に該当する分割等により設立された新設分割子法人が、同条第1項《分割等があった場合の納税義務の免除の特例》の規定により法第9条第1項本文《小規模事業者に係る納税義務の免除》の規定の適用を受けないこととなった日の前日において、消費税を納める義務が免除されていた期間中に国内において譲り受けた課税仕入れに係る棚卸資産又は当該期間における保税地域からの引取りに係る課税貨物で棚卸資産に該当するもの(これらの棚卸資産を原材料として製作され、又は建設された棚卸資産を含む。)を有している場合にも適用がある。 (平13課消1−5により追加、平22課消1−9、平25課消1-34により改正)
(注) 法第12条第7項第3号に該当する分割等により設立された新設分割子法人は、法第9条第4項《課税事業者の選択》の規定の適用を受ける場合又は法第12条の2第1項《新設法人の納税義務の免除の特例》若しくは第12条の3第1項《特定新規設立法人の納税義務の免除の特例》の規定の適用がある場合を除き、その設立の日から法第12条第7項第3号の契約に基づく金銭以外の資産の譲渡が行われた日の前日までの間は、消費税の納税義務が免除される。
出典
国税庁ホームページ http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shohi/01.htm
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