返還を要しない敷金等に係る提出時期|法定調書
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
当社は、不動産等を借り受けたことに伴い、家主甲(個人)に対して敷金、保証金等の名目で金銭を支払っています。
この敷金、保証金等の名目で支払ったものの中には、当社に返還されないものも含まれていますが、「不動産の使用料等の支払調書」はいつの時点で提出しなければならないのですか。
【回答要旨】
敷金、保証金等の返還されないことが確定した都度、その年分の「不動産の使用料等の支払調書」を提出することになります。
敷金や保証金として賃貸人に提供される金額は、本来は賃借人の債務を担保するものであり、それ自体は賃貸人の収入となるものではありませんが、敷金や保証金などの名目で授受されるものの中には、当初から、あるいは一定期間が経過すれば、その全部又は一部が賃貸人に帰属することが契約書上で取り決められているものもあります。
このようなものは、その実質が権利金や更新料等と何ら変わらないものであり、不動産所得の収入金額となりますが、その収入金額の計上時期は、必ずしもその賃貸借契約の終了時ではなく、返還を要しないことが確定した都度、その確定した金額を収入金額として計上することになっています。
したがって、「不動産の使用料等の支払調書」についても返還されないことが確定した日の翌年の1月31日までに、その確定した金額を支払金額として記載して、提出することになります。
【関係法令通達】
所得税法第225条第1項第9号、所得税基本通達36-7
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hotei/4/07.htm
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