前払家賃の記載方法|法定調書
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
A社は、家主B(個人)と各月分の家賃を前月の末日までに支払う旨を定めた建物賃貸借契約を締結しています。
建物の賃借は10月から開始していますが、この場合、「不動産の使用料等の支払調書」の「支払金額」欄には10月分から12月分の家賃に相当する3か月分の支払金額を記載すればいいのでしょうか。
【回答要旨】
照会の場合、その年中に支払うべき金額である10月分から翌年1月分の4か月分の家賃に相当する金額を「支払金額」欄に記載します。
「不動産の使用料等の支払調書」の支払金額は、所得税法施行規則第90条第1項第2号において「その年中に支払の確定した対価の金額」と規定されています。この「確定した対価の金額」とは、原則として、相手方にその支払を請求し得ることとなった金額をいうものと解されています。
したがって、照会の場合、その年中に支払うべきことが確定している対価の金額は、10月分から翌年1月分の4か月分の家賃の金額となり、その4か月分の家賃に相当する金額を「支払金額」欄に記載することとなります。
(注) 法人の企業会計においては、地代、家賃のような期間収益については、貸付期間の経過に応じて益金に算入することとされ、また、所得税においても、一定の要件の基に企業会計の処理にしたがって所得計算を行うことを認められていますが(昭48.11.6直所2-78)、支払調書の作成に当たっては、上記により提出することとなります。
【関係法令通達】
所得税法第225条第1項第9号、所得税法施行規則第90条第1項第2号、所得税基本通達36-5、昭48.11.6直所2-78
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hotei/4/03.htm
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