相続財産に含まれる株式が未分割である場合の使用人兼務役員の判定|法人税
質疑応答事例(国税庁)
【照会要旨】
発行済株式の98%を有していた代表者が死亡しましたが、その遺産相続に関して紛争が生じたため、相続財産の中に含まれる当該株式が未分割の状態になっています。
その株式が未分割の状態で、当社の取締役である長男、二男、三男及び四男(いずれも代表者の相続人であり、代表者死亡までは持株はありません。)に賞与を支給しましたが、これらの者が使用人兼務役員であるかどうかの判定に当たってその持株割合はどのように計算したらよいでしょうか。
【回答要旨】
各人の相続分に応じた持株数により判定することになります。
(理由)
相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属するものとされており(民法第898条)、相続の放棄、限定承認等がされない限り、法定又は指定相続分に応じて持分を有することになりますから、その相続分に応じた持分に基づいて持株割合を計算することになります。
(注) 民法第909条では遺産分割に遡及効を認めていますが、この規定自体、遡及的に共有状態の存在の事実までも否定するものではありませんので、現実の分割が相続分と異なったとしても、後日、その持株割合を修正する必要はないと考えられます。
【関係法令通達】
法人税法施行令第71条
民法第898条、第909条
注記
平成27年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。
出典
国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/hojin/11/01.htm
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