退職所得で節税
税制優遇措置のある退職所得で節税する。退職所得の計算や税額、退職金で節税する実例、退職金に関する規程サンプルなど。

第六章 延納及び物納(第三十八条―第四十八条の三):相続税法

第六章 延納及び物納(第三十八条―第四十八条の三):相続税法に関する法令(附則を除く)。

相続税法:法令データ提供システム(総務省行政管理局)

第六章 延納及び物納

延納の要件)

第三十八条

 税務署長は、第三十三条又は国税通則法第三十五条第二項(申告納税方式による国税等の納付)の規定により納付すべき相続税額が十万円を超え、かつ、納税義務者について納期限までに、又は納付すべき日に金銭で納付することを困難とする事由がある場合においては、納税義務者の申請により、その納付を困難とする金額として政令で定める額を限度として、五年以内(相続又は遺贈により取得した財産で当該相続税額の計算の基礎となつたものの価額の合計額(以下「課税相続財産の価額」という。)のうちに不動産、立木その他政令で定める財産の価額の合計額(以下「不動産等の価額」という。)が占める割合が十分の五以上であるときは、不動産等の価額に対応する相続税額として政令で定める部分の税額については十五年以内とし、その他の部分の相続税額については十年以内とする。)の年賦延納の許可をすることができる。この場合において、延納税額が五十万円(課税相続財産の価額のうちに不動産等の価額が占める割合が十分の五以上である場合には、百五十万円)未満であるときは、当該延納の許可をすることができる期間は、延納税額を十万円で除して得た数(その数に一未満の端数があるときは、これを一とする。)に相当する年数を超えることができない。

 前項の規定により延納の許可をする場合において、延納年割額は、延納税額を延納期間に相当する年数で除して計算した金額(課税相続財産の価額のうちに不動産等の価額が占める割合が十分の五以上である場合には、延納税額を不動産等の価額に対応するものとして政令で定める部分の税額(以下「不動産等に係る延納相続税額」という。)とその他の部分の税額(以下「動産等に係る延納相続税額」という。)とに区分し、これらの税額をそれぞれの延納期間に相当する年数で除して計算した金額)とする。

 税務署長は、第三十三条又は国税通則法第三十五条第二項の規定により納付すべき贈与税額が十万円を超え、かつ、納税義務者について納期限までに、又は納付すべき日に金銭で納付することを困難とする事由がある場合においては、納税義務者の申請により、その納付を困難とする金額として政令で定める額を限度として、五年以内の年賦延納の許可をすることができる。

 税務署長は、第一項又は前項の規定による延納の許可をする場合には、その延納税額に相当する担保を徴さなければならない。ただし、その延納税額が百万円以下で、かつ、その延納期間が三年以下である場合は、この限りでない。(延納手続)

第三十九条

 前条第一項の規定による延納の許可を申請しようとする者は、その延納を求めようとする相続税の納期限までに、又は納付すべき日に金銭で納付することを困難とする金額及びその困難とする理由、延納を求めようとする税額及び期間、分納税額及びその納期限その他の財務省令で定める事項を記載した申請書に担保の提供に関する書類として財務省令で定めるもの(以下この条及び第四十七条第二項において「担保提供関係書類」という。)を添付し、当該納期限までに、又は納付すべき日に、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

 税務署長は、前項の規定による申請書の提出があつた場合においては、当該申請者及び当該申請に係る事項について前条第一項及び第二項の規定に該当するか否かの調査を行い、その調査に基づき、当該申請書の提出期限の翌日から起算して三月以内に当該申請に係る税額の全部又は一部について当該申請に係る条件若しくはこれを変更した条件により延納の許可をし、又は当該申請の却下をする。ただし、税務署長が延納の許可をする場合において、当該申請者の提供しようとする担保が適当でないと認めるときは、その変更を求めることができる。

 税務署長は、前項の規定により許可をし、又は却下をした場合においては、当該許可に係る延納税額及び延納の条件又は当該却下をした旨及びその理由を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

 税務署長は、第二項ただし書の規定により担保の変更を求める場合においては、その旨及びその理由を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

 税務署長は、第二項ただし書の規定により担保の変更を求めた場合において、当該申請者が前項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して二十日以内にその変更に係る担保提供関係書類を納税地の所轄税務署長に提出しなかつたときは、第二項の規定により当該申請の却下をすることができる。

 前条第一項の規定による延納の許可を申請しようとする者は、担保提供関係書類の全部又は一部を第一項の申請書の提出期限までに当該申請書に添付して提出することができない場合には、政令で定めるところにより、その旨、当該担保提供関係書類を提出する日その他財務省令で定める事項を記載した届出書(次項及び第二十七項において「担保提供関係書類提出期限延長届出書」という。)を納税地の所轄税務署長に提出することができる。この場合において、当該提出する日が記載されていないときは、当該提出期限の翌日から起算して三月を経過する日が記載されているものとみなす。

 前項の規定により当該申請者が担保提供関係書類提出期限延長届出書を提出した場合には、担保提供関係書類(当該担保提供関係書類提出期限延長届出書に係るものに限る。次項において同じ。)の提出期限は、当該担保提供関係書類提出期限延長届出書に記載された当該担保提供関係書類を提出する日(その日が前項の提出期限の翌日から起算して三月を経過する日後である場合には、当該経過する日)とする。

 前二項(この項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定の適用を受けた者が前項に規定する提出する日までに担保提供関係書類を提出することができない場合における第六項の規定の適用については、同項中「第一項の申請書の提出期限までに当該申請書に添付して提出することができない場合」とあるのは、「次項に規定する提出する日までに同項の担保提供関係書類を提出することができない場合」とする。ただし、当該担保提供関係書類の提出期限は、第一項の申請書の提出期限の翌日から起算して六月を経過する日後とすることはできない。

 前三項の規定の適用がある場合における第二項の規定の適用については、同項中「当該申請書」とあるのは、「担保提供関係書類(第六項の担保提供関係書類提出期限延長届出書に係るものに限る。)」とする。

10

 税務署長は、第一項の規定による申請書の提出があつた場合において、当該申請書についてその記載に不備があること又は担保提供関係書類についてその記載に不備があること若しくはその提出がないことその他の政令で定める事由があるときは、当該申請者に対して当該申請書の訂正又は当該担保提供関係書類の訂正若しくは提出を求めることができる。

11

 税務署長は、前項の規定により申請書の訂正又は担保提供関係書類の訂正若しくは提出を求める場合においては、その旨及びその理由を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

12

 第十項の規定により申請書の訂正又は担保提供関係書類の訂正若しくは提出を求められた当該申請者は、前項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して二十日以内に当該申請書の訂正又は当該担保提供関係書類の訂正若しくは提出をしなければならない。この場合において、当該期間内に当該申請書の訂正又は当該担保提供関係書類の訂正若しくは提出をしなかつたときは、当該申請者は、当該期間を経過した日において延納の申請を取り下げたものとみなす。

13

 第十項の規定により担保提供関係書類の訂正又は提出を求められた当該申請者は、前項の経過した日の前日までに当該担保提供関係書類の訂正又は提出をすることができない場合には、政令で定めるところにより、その旨、当該担保提供関係書類の訂正又は提出をする日その他財務省令で定める事項を記載した届出書(次項において「担保提供関係書類補完期限延長届出書」という。)を納税地の所轄税務署長に提出することができる。この場合において、当該訂正又は提出をする日が記載されていないときは、当該経過した日から起算して三月を経過する日が記載されているものとみなす。

14

 前項の規定により当該申請者が担保提供関係書類補完期限延長届出書を提出した場合には、担保提供関係書類(当該担保提供関係書類補完期限延長届出書に係るものに限る。次項において同じ。)の訂正又は提出の期限は、当該担保提供関係書類補完期限延長届出書に記載された当該担保提供関係書類の訂正又は提出をする日(その日が前項の経過した日から起算して三月を経過する日後である場合には、当該経過する日)とする。

15

 前二項(この項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定の適用を受けた者が前項に規定する訂正又は提出をする日までに担保提供関係書類の訂正又は提出をすることができない場合における第十三項の規定の適用については、同項中「前項の経過した日の前日」とあるのは、「次項に規定する訂正又は提出をする日」とする。ただし、当該担保提供関係書類の訂正又は提出の期限は、第十一項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して六月を経過する日後とすることはできない。

16

 第十項又は前三項の規定の適用がある場合における第二項の規定の適用については、同項中「以内」とあるのは、「に第十一項の規定による通知を申請者が受けた日の翌日から申請書(第十項の規定に係るものに限る。)の訂正の期限又は担保提供関係書類(第十項の規定に係るものに限る。)若しくは担保提供関係書類(第十三項の担保提供関係書類補完期限延長届出書に係るものに限る。)の訂正若しくは提出の期限(以下この項において「申請書等の提出期限」という。)までの期間(第十一項の規定による通知が複数ある場合には、それぞれの通知を受けた日の翌日から当該それぞれの通知に係る申請書等の提出期限までの期間を合算した期間(これらの期間のうち重複する期間がある場合には、当該重複する期間を合算した期間を除いた期間)とする。)を加算した期間内」とする。

17

 第二項ただし書の規定により担保の変更を求めた場合における同項本文の規定の適用については、同項本文中「当該申請書の提出期限」とあるのは、「第五項に規定する期限」とする。

18

 第二項ただし書の規定により担保の変更を求められた者は、担保提供関係書類の全部又は一部を第五項に規定する期限までに提出することができない場合には、政令で定めるところにより、その旨、当該担保提供関係書類を提出する日その他財務省令で定める事項を記載した届出書(次項及び第二十七項において「変更担保提供関係書類提出期限延長届出書」という。)を納税地の所轄税務署長に提出することができる。この場合において、当該提出する日が記載されていないときは、当該期限の翌日から起算して三月を経過する日が記載されているものとみなす。

19

 前項の規定により当該申請者が変更担保提供関係書類提出期限延長届出書を提出した場合には、担保提供関係書類(当該変更担保提供関係書類提出期限延長届出書に係るものに限る。次項において同じ。)の提出期限は、当該変更担保提供関係書類提出期限延長届出書に記載された当該担保提供関係書類を提出する日(その日が前項の期限の翌日から起算して三月を経過する日後である場合には、当該経過する日)とする。

20

 前二項(この項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定の適用を受けた者が前項に規定する提出する日までに担保提供関係書類を提出することができない場合における第十八項の規定の適用については、同項中「第五項に規定する期限」とあるのは、「次項に規定する提出する日」とする。ただし、当該担保提供関係書類の提出期限は、第四項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して六月を経過する日後とすることはできない。

21

 前三項の規定の適用がある場合における第二項及び第五項の規定の適用については、第二項中「当該申請書」とあるのは「担保提供関係書類(第十八項の変更担保提供関係書類提出期限延長届出書に係るものに限る。)」と、第五項中「前項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して二十日以内にその変更に係る」とあるのは「第二十一項の規定により読み替えて適用する第二項の担保提供関係書類の提出期限までにその変更に係る当該」とする。

22

 次の各号に掲げる場合における延納の許可の申請に係る手続をその期限までに行うことができない者に係るこの条の規定の適用については、当該各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定めるところによる。

 国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)の規定の適用がある場合 この条の規定の適用については、第八項ただし書中「六月」とあるのは「六月に国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)に規定する災害その他やむを得ない理由が生じた日から同条の規定により延長された期限までの期間(以下この条において「災害等延長期間」という。)を加算した期間」と、第十五項ただし書、第二十項ただし書及び第二十七項中「六月」とあるのは「六月に災害等延長期間(国税通則法第十一条に規定する災害その他やむを得ない理由が生じた日以後に当該通知を受けた場合には、同日から当該通知を受けた日までの期間を除く。)を加算した期間」とする。

 前号に掲げる場合のほか、政令で定めるやむを得ない事由が生じた場合 第五項に定める担保提供関係書類の提出期限その他の政令で定める手続に関する期限については、当該やむを得ない事由により当該手続を行うことができない期間として政令で定める期間延長する。

23

 第二項の規定により、税務署長が、同項の調査を行う場合において、当該調査に三月を超える期間を要すると認めるときにおける同項の規定の適用については、同項中「三月」とあるのは、「六月」とする。

24

 第二項の規定により税務署長が同項の調査を行う場合において、国税通則法第十一条に規定する災害その他やむを得ない理由が生じたとき、又は第二十二項第二号に規定する政令で定めるやむを得ない事由が生じたときにおける第二項の規定の適用については、同項中「三月以内」とあるのは、「三月(第二十三項の規定の適用がある場合には、六月)に第二十二項第一号の規定により読み替えて適用する第八項ただし書に規定する災害等延長期間又は第二十二項第二号に規定する政令で定める期間を加算した期間内」とする。

25

 第二十二項の規定の適用がある場合において、第九項、第十七項又は第二十一項の規定により読み替えられた第二項の規定を適用するときは、前項の規定は、適用しない。

26

 税務署長は、第二十三項又は第二十四項の規定の適用がある場合においては、その旨を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

27

 第十項の規定により担保提供関係書類の訂正又は提出が求められている場合において、当該担保提供関係書類に係る延納についての担保提供関係書類提出期限延長届出書又は変更担保提供関係書類提出期限延長届出書が提出されているときは、第十四項及び第十五項ただし書の規定の適用については、第十四項中「前項の経過した日から起算して三月を経過する日後である場合には、当該経過する日」とあるのは「当該訂正又は提出が求められている担保提供関係書類に係る延納についての第六項の担保提供関係書類提出期限延長届出書又は第十八項の変更担保提供関係書類提出期限延長届出書による期限後である場合には、当該期限」と、第十五項ただし書中「第十一項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して六月を経過する日」とあるのは「当該訂正又は提出が求められている担保提供関係書類に係る延納についての第六項の担保提供関係書類提出期限延長届出書又は第十八項の変更担保提供関係書類提出期限延長届出書による期限」とする。

28

 第二項本文に規定する期間内(第九項、第十六項、第十七項、第二十一項、第二十三項又は第二十四項の規定の適用がある場合には、これらの規定により読み替えて適用する第二項本文に規定する期間内)に、税務署長が延納の許可又は当該延納の申請の却下をしない場合には、当該申請に係る条件により延納の許可があつたものとみなす。

29

 前各項の規定は、前条第三項の納税義務者が同項の規定による延納の許可を申請する場合及び税務署長が同項の延納に係る許可又は却下をする場合について準用する。この場合において、第一項中「相続税」とあるのは「贈与税」と、第二項中「前条第一項及び第二項」とあるのは「前条第三項」と読み替えるものとする。

30

 延納の許可を受けた者は、その後の資力の状況の変化等により延納の条件について変更を求めようとする場合においては、その変更を求めようとする条件その他の財務省令で定める事項を記載した申請書を当該延納の許可をした税務署長に提出することができる。

31

 第二項及び第三項の規定は、前項の規定による延納の許可を受けた者が同項の申請書を提出した場合について準用する。この場合において、第二項中「の提出期限」とあるのは「を提出した日」と、「三月」とあるのは「一月」と読み替えるものとする。

32

 税務署長は、延納の許可を受けた者のその後の資力の状況の変化等により当該許可に係る条件により延納を認めることが適当でないと認める場合においては、その者の弁明を聴いた上、その許可を取り消し、又は延納期間の短縮その他延納の条件の変更をすることができる。

33

 税務署長は、前項の規定により延納の許可を取り消し、又は延納の条件を変更した場合においては、その旨及びその理由を記載した書面により、これを納税義務者に通知する。(延納申請に係る徴収猶予等)

第四十条

 税務署長は、前条第一項(同条第二十九項において準用する場合を含む。)の規定による申請書の提出があつた場合において相当の事由があると認めるときは、相続税又は贈与税の全部又は一部の徴収を猶予することができる。

 税務署長は、延納の許可を受けた者が延納税額(当該延納税額に係る利子税又は延滞税に相当する額を含む。)の滞納その他延納の条件に違反したとき、その者が当該延納税額に係る担保につき国税通則法第五十一条第一項(担保の変更等)の規定による命令に応じなかつたとき、当該延納税額に係る担保物につき国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第二条第十二号(定義)に規定する強制換価手続が開始されたとき又は当該延納の許可を受けた者が死亡し、その相続人が限定承認をしたときは、その許可を取り消すことができる。この場合においては、当該強制換価手続が開始されたとき及び限定承認をしたときを除き、あらかじめその者の弁明を聴かなければならない。

 税務署長は、前項の規定により延納の許可を取り消した場合においては、その旨及びその理由を記載した書面により、これを納税義務者に通知する。(物納の要件)

第四十一条

 税務署長は、納税義務者について第三十三条又は国税通則法第三十五条第二項(申告納税方式による国税等の納付)の規定により納付すべき相続税額を延納によつても金銭で納付することを困難とする事由がある場合においては、納税義務者の申請により、その納付を困難とする金額として政令で定める額を限度として、物納の許可をすることができる。この場合において、物納に充てる財産(以下「物納財産」という。)の性質、形状その他の特徴により当該政令で定める額を超える価額の物納財産を収納することについて、税務署長においてやむを得ない事情があると認めるときは、当該政令で定める額を超えて物納の許可をすることができる。

 前項の規定による物納に充てることができる財産は、納税義務者の課税価格計算の基礎となつた財産(当該財産により取得した財産を含み、第二十一条の九第三項の規定の適用を受ける財産を除く。)でこの法律の施行地にあるもののうち次に掲げるもの(管理又は処分をするのに不適格なものとして政令で定めるもの(第四十五条第一項において「管理処分不適格財産」という。)を除く。)とする。

 国債及び地方債

 不動産及び船舶

 社債(特別の法律により法人の発行する債券を含み、短期社債等を除く。)及び株式(特別の法律により法人の発行する出資証券を含み、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十七年法律第八十七号)第二条第二項(旧有限会社の存続)の規定により株式とみなされる同法第三条第二項(商号に関する特則)に規定する特例有限会社の持分を除く。)並びに証券投資信託(投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第四項(定義)に規定する証券投資信託をいう。)又は貸付信託(貸付信託法(昭和二十七年法律第百九十五号)第二条第一項(定義)に規定する貸付信託をいう。)の受益証券

 動産

 前項第三号に規定する短期社債等とは、次に掲げるものをいう。

 社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第六十六条第一号(権利の帰属)に規定する短期社債

 投資信託及び投資法人に関する法律第百三十九条の十二第一項(短期投資法人債に係る特例)に規定する短期投資法人債

 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の四第一項(短期債の発行)に規定する短期債

 保険業法第六十一条の十第一項(短期社債に係る特例)に規定する短期社債

 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第八項(定義)に規定する特定短期社債

 農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第六十二条の二第一項(短期農林債の発行)に規定する短期農林債

 第二項各号に掲げる財産のうち物納劣後財産(物納財産ではあるが他の財産に対して物納の順位が後れるものとして政令で定めるものをいう。以下この項及び第四十五条第一項において同じ。)を物納に充てることができる場合は、税務署長において特別の事情があると認める場合を除くほか、それぞれ第二項各号に掲げる財産のうち物納劣後財産に該当しないもので納税義務者が物納の許可の申請の際現に有するもののうちに適当な価額のものがない場合に限る。

 第二項第三号又は第四号に掲げる財産を物納に充てることができる場合は、税務署長において特別の事情があると認める場合を除くほか、同項第三号に掲げる財産については同項第一号及び第二号に掲げる財産、同項第四号に掲げる財産については同項第一号から第三号までに掲げる財産で納税義務者が物納の許可の申請の際現に有するもののうちに適当な価額のものがない場合に限る。(物納手続)

第四十二条

 前条第一項の規定による物納の許可を申請しようとする者は、その物納を求めようとする相続税の納期限までに、又は納付すべき日に、金銭で納付することを困難とする金額及びその困難とする事由、物納を求めようとする税額、物納に充てようとする財産の種類及び価額その他の財務省令で定める事項を記載した申請書に物納の手続に必要な書類として財務省令で定めるもの(以下この章において「物納手続関係書類」という。)を添付し、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

 税務署長は、前項の規定による申請書の提出があつた場合においては、当該申請者及び当該申請に係る事項について前条の規定に該当するか否かの調査を行い、その調査に基づき、当該申請書の提出期限の翌日から起算して三月以内に当該申請に係る税額の全部又は一部について物納財産ごとに当該申請に係る物納の許可をし、又は当該申請の却下をする。

 税務署長は、前項の規定により許可をし、又は却下をした場合においては、当該許可に係る税額及び物納財産又は当該却下をした旨及びその理由を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

 前条第一項の規定による物納の許可を申請しようとする者は、物納手続関係書類の全部又は一部を第一項の申請書の提出期限までに当該申請書に添付して提出することができない場合には、政令で定めるところにより、その旨、当該物納手続関係書類を提出する日その他財務省令で定める事項を記載した届出書(次項及び第十五項において「物納手続関係書類提出期限延長届出書」という。)を納税地の所轄税務署長に提出することができる。この場合において、当該提出する日が記載されていないときは、当該提出期限の翌日から起算して三月を経過する日が記載されているものとみなす。

 前項の規定により当該申請者が物納手続関係書類提出期限延長届出書を提出した場合には、物納手続関係書類(当該物納手続関係書類提出期限延長届出書に係るものに限る。次項において同じ。)の提出期限は、当該物納手続関係書類提出期限延長届出書に記載された当該物納手続関係書類を提出する日(その日が前項の提出期限の翌日から起算して三月を経過する日後である場合には、当該経過する日)とする。

 前二項(この項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定の適用を受けた者が前項に規定する提出する日までに物納手続関係書類を提出することができない場合における第四項の規定の適用については、同項中「第一項の申請書の提出期限までに当該申請書に添付して提出することができない場合」とあるのは、「次項に規定する提出する日までに同項の物納手続関係書類を提出することができない場合」とする。ただし、当該物納手続関係書類の提出期限は、第一項の申請書の提出期限の翌日から起算して一年を経過する日後とすることはできない。

 前三項の規定の適用がある場合における第二項の規定の適用については、同項中「当該申請書」とあるのは、「物納手続関係書類(第四項の物納手続関係書類提出期限延長届出書に係るものに限る。)」とする。

 税務署長は、第一項の規定による申請書の提出があつた場合において、当該申請書についてその記載に不備があること又は物納手続関係書類についてその記載に不備があること若しくはその提出がないことその他の政令で定める事由があるときは、当該申請者に対して当該申請書の訂正又は当該物納手続関係書類の訂正若しくは提出を求めることができる。

 税務署長は、前項の規定により申請書の訂正又は物納手続関係書類の訂正若しくは提出を求める場合においては、その旨及びその理由を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

10

 第八項の規定により申請書の訂正又は物納手続関係書類の訂正若しくは提出を求められた当該申請者は、前項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して二十日以内に当該申請書の訂正又は当該物納手続関係書類の訂正若しくは提出をしなければならない。この場合において、当該期間内に当該申請書の訂正又は当該物納手続関係書類の訂正若しくは提出をしなかつたときは、当該申請者は、当該期間を経過した日において物納の申請を取り下げたものとみなす。

11

 第八項の規定により物納手続関係書類の訂正又は提出を求められた当該申請者は、前項の経過した日の前日までに当該物納手続関係書類の訂正又は提出をすることができない場合には、政令で定めるところにより、その旨、当該物納手続関係書類の訂正又は提出をする日その他財務省令で定める事項を記載した届出書(次項において「物納手続関係書類補完期限延長届出書」という。)を納税地の所轄税務署長に提出することができる。この場合において、当該訂正又は提出をする日が記載されていないときは、当該経過した日から起算して三月を経過する日が記載されているものとみなす。

12

 前項の規定により当該申請者が物納手続関係書類補完期限延長届出書を提出した場合には、物納手続関係書類(当該物納手続関係書類補完期限延長届出書に係るものに限る。次項において同じ。)の訂正又は提出の期限は、当該物納手続関係書類補完期限延長届出書に記載された当該物納手続関係書類の訂正又は提出をする日(その日が前項の経過した日から起算して三月を経過する日後である場合には、当該経過する日)とする。

13

 前二項(この項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定の適用を受けた者が前項に規定する訂正又は提出をする日までに物納手続関係書類の訂正又は提出をすることができない場合における第十一項の規定の適用については、同項中「前項の経過した日の前日」とあるのは、「次項に規定する訂正又は提出をする日」とする。ただし、当該物納手続関係書類の訂正又は提出の期限は、第九項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して一年を経過する日後とすることはできない。

14

 第八項又は前三項の規定の適用がある場合における第二項の規定の適用については、同項中「以内」とあるのは、「に第九項の規定による通知を申請者が受けた日の翌日から申請書(第八項の規定に係るものに限る。)の訂正の期限又は物納手続関係書類(第八項の規定に係るものに限る。)若しくは物納手続関係書類(第十一項の物納手続関係書類補完期限延長届出書に係るものに限る。)の訂正若しくは提出の期限(以下この項において「申請書等の提出期限」という。)までの期間(第九項の規定による通知が複数ある場合には、それぞれの通知を受けた日の翌日から当該それぞれの通知に係る申請書等の提出期限までの期間を合算した期間(これらの期間のうち重複する期間がある場合には、当該重複する期間を合算した期間を除いた期間)とする。)を加算した期間内」とする。

15

 第八項の規定により物納手続関係書類の訂正又は提出が求められている場合において、当該物納手続関係書類に係る物納財産についての物納手続関係書類提出期限延長届出書が提出されているときは、第十二項及び第十三項ただし書の規定の適用については、第十二項中「前項の経過した日から起算して三月を経過する日後である場合には、当該経過する日」とあるのは「当該訂正又は提出が求められている物納手続関係書類に係る物納財産についての第四項の物納手続関係書類提出期限延長届出書による期限後である場合には、当該期限」と、第十三項ただし書中「第九項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して一年を経過する日」とあるのは「当該訂正又は提出が求められている物納手続関係書類に係る物納財産についての第四項の物納手続関係書類提出期限延長届出書による期限」とする。

16

 第二項の規定により、税務署長が、同項の調査を行う場合において、同項の申請書に係る物納財産が多数であることその他の事由により当該調査に三月を超える期間を要すると認めるときにおける同項の規定の適用については、同項中「三月」とあるのは、「六月」とする。

17

 第二項の規定により、税務署長が、同項の調査を行う場合において、積雪その他これに準ずる事由により当該調査に六月を超える期間を要すると認めるときにおける前項の規定の適用については、同項中「六月」とあるのは、「九月」とする。

18

 第二項の規定により税務署長が同項の調査を行う場合において、国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)に規定する災害その他やむを得ない理由が生じたとき、又は第二十八項第二号に規定する政令で定めるやむを得ない事由が生じたときにおける第二項の規定の適用については、同項中「三月以内」とあるのは、「三月(第十六項の規定の適用がある場合には六月とし、第十七項の規定の適用がある場合には九月とする。)に第二十八項第一号の規定により読み替えて適用する第六項ただし書に規定する災害等延長期間又は第二十八項第二号に規定する政令で定める期間を加算した期間内」とする。

19

 税務署長は、前三項の規定の適用がある場合においては、その旨を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

20

 税務署長は、第二項の許可をしようとするときは、当該申請者に対し、一年を超えない範囲内で期限を定めて廃棄物の撤去その他の物納財産を収納するために必要な措置をとることを命ずることができる。

21

 税務署長は、前項の規定により措置をとることを命ずる場合においては、その旨を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

22

 税務署長は、第二十項の措置をとることを命じた場合において、当該措置が同項の期限(次項の収納関係措置期限延長届出書が提出されている場合には、第二十四項に規定する期限)までにとられないときは、第二項の規定により物納の申請の却下をすることができる。

23

 第二十項の規定により同項の措置をとることを命じられた申請者は、同項の期限までに当該措置をとることができない場合には、政令で定めるところにより、その旨、当該措置をとる日その他財務省令で定める事項を記載した届出書(次項において「収納関係措置期限延長届出書」という。)を納税地の所轄税務署長に提出することができる。この場合において、当該措置をとる日が記載されていないときは、当該期限の翌日から起算して三月を経過する日が記載されているものとみなす。

24

 前項の規定により当該申請者が収納関係措置期限延長届出書を提出した場合には、第二十項の措置(当該収納関係措置期限延長届出書に係るものに限る。次項において同じ。)の第二十項の期限は、当該収納関係措置期限延長届出書に記載された当該措置をとる日(その日が前項の期限の翌日から起算して三月を経過する日(その日が第二十一項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して一年を経過する日後である場合には、当該経過する日)後である場合には、当該三月を経過する日)とする。

25

 前二項(この項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定の適用を受けた者が前項に規定する当該措置をとる日までに第二十項の措置をとることができない場合における第二十三項の規定の適用については、同項中「同項の期限」とあるのは、「次項に規定する当該措置をとる日」とする。ただし、第二十項の期限は、第二十一項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して一年を経過する日後とすることはできない。

26

 第二十項又は前三項の規定の適用がある場合における第二項の規定の適用については、同項中「以内」とあるのは、「に第二十一項の規定による通知を受けた日の翌日から第二十項の期限(第二十三項の収納関係措置期限延長届出書が提出されている場合には、第二十四項に規定する期限)までの期間を加算した期間内」とする。

27

 第二十項の措置をとつた場合には、当該申請者は、遅滞なく、その旨その他の財務省令で定める事項を記載した届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

28

 次の各号に掲げる場合における物納の許可の申請に係る手続をその期限までに行うことができない者に係るこの条の規定の適用については、当該各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定めるところによる。

 国税通則法第十一条の規定の適用がある場合 この条の規定の適用については、第六項ただし書中「一年」とあるのは「一年に国税通則法第十一条(災害等による期限の延長)に規定する災害その他やむを得ない理由が生じた日から同条の規定により延長された期限までの期間(以下この条において「災害等延長期間」という。)を加算した期間」と、第十三項ただし書、第十五項及び第二十五項ただし書中「一年」とあるのは「一年に災害等延長期間(国税通則法第十一条に規定する災害その他やむを得ない理由が生じた日以後に当該通知を受けた場合には、同日から当該通知を受けた日までの期間を除く。)を加算した期間」とする。

 前号に掲げる場合のほか、政令で定めるやむを得ない事由が生じた場合 第四項に定める物納手続関係書類の提出期限その他の政令で定める手続に関する期限については、当該やむを得ない事由により当該手続を行うことができない期間として政令で定める期間延長する。

29

 前項の規定の適用がある場合において、第七項の規定により読み替えられた第二項の規定を適用するときは、第十八項の規定は、適用しない。

30

 税務署長は、第二項の規定により物納の許可をする場合において、物納財産の性質その他の事情に照らし必要があると認めるときは、必要な限度において当該許可に条件を付することができる。この場合において、当該許可に付した条件を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

31

 第二項に規定する期間内(第七項、第十四項、第十六項(第十七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第十八項又は第二十六項の規定の適用がある場合には、これらの規定により読み替えて適用する第二項に規定する期間内)に税務署長が物納の許可又は当該物納の申請の却下をしない場合には、当該物納の許可があつたものとみなす。

32

 第四十条第一項の規定は、第一項の規定による申請書の提出があつた場合について準用する。

33

 前各項に定めるもののほか、物納に関する手続その他物納に関し必要な事項は、政令で定める。(物納財産の収納価額等)

第四十三条

 物納財産の収納価額は、課税価格計算の基礎となつた当該財産の価額による。ただし、税務署長は、収納の時までに当該財産の状況に著しい変化が生じたときは、収納の時の現況により当該財産の収納価額を定めることができる。

 物納の許可を受けた税額に相当する相続税は、物納財産の引渡し、所有権の移転の登記その他法令により第三者に対抗することができる要件を充足した時において、納付があつたものとする。

 物納の許可を受けて相続税を納付した場合において、その相続税について過誤納額があつたときは、その物納に充てた財産は、納税義務者の申請により、これを当該過誤納額の還付に充てることができる。ただし、当該財産が換価されていたとき、公用若しくは公共の用に供されており、若しくは供されることが確実であると見込まれるとき、又は当該過誤納額が当該財産の収納価額の二分の一に満たないときは、この限りでない。

 前項の規定により過誤納額の還付に充てる場合における当該財産の価額は、収納価額(国がその財産につき有益費を支出したときは、その費用の額に相当する金額を加算した金額)による。

 第三項の規定により物納に充てた財産で過誤納額の還付を受けようとする者は、当該過誤納額、還付を受けようとする財産の種類及び収納価額その他の財務省令で定める事項を記載した申請書を当該物納の許可をした税務署長に提出しなければならない。

 第三項の規定により物納に充てた財産で過誤納額の還付を受けようとする場合において、当該過誤納額が当該財産の価額に満たないときは、当該還付を受けようとする者は、あらかじめ、当該財産の価額と当該過誤納額との差額に相当する金額を国に納付しなければならない。

 前各項に定めるもののほか、物納財産の収納又は過誤納額の還付に関する手続に関し必要な事項は、政令で定める。(物納申請の全部又は一部の却下に係る延納

第四十四条

 税務署長は、第四十一条第一項の規定による申請があつた場合において、延納により金銭で納付することを困難とする事由がないと認めたことから第四十二条第二項の規定により物納の申請の却下をしたとき、又は第四十一条第一項に規定する納付を困難とする金額が当該申請に係る金額より少ないと認めたことから第四十二条第二項の規定により当該申請に係る相続税額の一部について当該申請の却下をしたときは、これらの却下に係る相続税額につき、これらの却下の日の翌日から起算して二十日以内にされた当該申請者の申請により、当該相続税額のうち金銭で一時に納付することを困難とする金額として政令で定める額を限度として、延納の許可をすることができる。

 第三十八条第一項、第二項及び第四項、第三十九条(第二十九項を除く。)並びに第四十条の規定は、前項の規定による延納について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。(物納申請の却下に係る再申請)

第四十五条

 税務署長は、第四十一条第一項の規定による申請があつた場合において、同項の物納の許可の申請に係る物納財産が管理処分不適格財産又は物納劣後財産に該当することから第四十二条第二項の規定により当該申請の却下をしたときは、当該却下の日の翌日から起算して二十日以内にされた当該申請者の申請(当該物納財産以外の物納財産に係る申請に限る。)により、第四十一条第一項に規定する納付を困難とする金額として政令で定める額を限度として、物納の許可をすることができる。

 第四十一条から第四十三条までの規定は、前項の規定による物納について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。(物納の撤回)

第四十六条

 税務署長は、第四十二条第二項(前条第二項において準用する場合を含む。)の規定により物納の許可をした不動産のうちに賃借権その他の不動産を使用する権利の目的となつている不動産がある場合において、当該物納の許可を受けた者が、その後物納に係る相続税を、金銭で一時に納付し、又は次条第三項の規定による延納の許可を受けて納付するときは、当該不動産については、その収納後においても、当該物納の許可を受けた日の翌日から起算して一年以内にされたその者の申請により、その物納の撤回の承認をすることができる。ただし、当該不動産が換価されていたとき、又は公用若しくは公共の用に供されており若しくは供されることが確実であると見込まれるときは、この限りでない。

 前項の規定による物納の撤回を申請しようとする者は、当該撤回の承認を求めようとする理由その他の財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

 税務署長は、前項の規定による申請書の提出があつた場合においては、当該申請者及び当該申請に係る事項について第一項の規定に該当するか否かの調査を行い、その調査に基づき、当該申請書の提出があつた日の翌日から起算して三月以内に当該申請の承認をし、又は当該申請の却下をする。

 税務署長は、前項の場合において、物納の許可があつた二以上の不動産の一部について物納の撤回の申請があり、又は物納の許可があつた一の不動産を分割してその一部について物納の撤回の申請があつたとき(これらの申請のあつた財産以外の物納財産のうちにその物納の撤回により管理又は処分をするのに不適格な財産として政令で定めるもの(以下この条において「不適格財産」という。)があるときに限る。)は、当該不適格財産を物納の撤回の申請に係る財産に追加することを求め、当該申請者が当該財産に当該不適格財産を追加するのをまつて同項の規定により当該撤回の承認をし、又は当該申請の却下をすることができる。この場合において、同項の規定の適用については、同項中「当該申請書の提出があつた日の翌日から起算して三月」とあるのは、「第六項の規定による通知が発せられた日の翌日から起算して二月」とする。

 税務署長は、第三項の場合において、物納の撤回に係る相続税のうちに金銭で一時に納付すべき相続税又は納付すべき第九項の有益費があるときは、第十項の規定による通知が発せられた日の翌日から起算して一月以内に当該相続税及び当該有益費が完納されるのをまつて第三項の規定による物納の撤回の承認をし、又は物納の撤回の申請の却下をすることができる。この場合において、同項の規定の適用については、同項中「当該申請書の提出があつた日の翌日から起算して三月」とあるのは、「第十項の規定による通知が発せられた日の翌日から起算して二月」とする。

 税務署長は、第三項の規定による物納の撤回の承認をし、若しくは当該撤回の申請の却下をし、又は第四項の規定による当該申請に係る不適格財産の追加を求める場合には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事項を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

 物納の撤回の承認をする場合 その旨並びに当該承認をする不動産に係る事項及び当該撤回に係る相続税額

 物納の撤回の申請の却下をする場合 その旨及び却下をする理由

 物納の撤回の申請に係る不適格財産の追加を求める場合 その旨及び当該追加を求める理由

 第四項の規定による物納の撤回の申請に係る不適格財産の追加の求めがあつた場合において、当該申請者が前項(第三号に限る。)の規定による通知を受けた日の翌日から起算して二十日以内(当該申請者が当該期間内にその求めに応ずることができないことにつき税務署長においてやむを得ない事情があると認める場合には、税務署長の指定する日まで)にその求めに応じなかつたときは、当該申請者は、当該申請を取り下げたものとみなす。

 前項に規定する税務署長においてやむを得ない事情があると認める場合における第三項の規定の適用については、同項中「当該申請書の提出があつた日の翌日から起算して三月」とあるのは、「第七項の税務署長の指定する日の翌日から起算して一月」とする。

 第三項の規定による物納の撤回の承認を受けようとする者は、当該撤回に係る財産につき国が支出した有益費がある場合には、その費用の額に相当する金銭を納付しなければならない。ただし、当該財産につき当該承認を受けることができなかつた場合は、この限りでない。

10

 税務署長は、第三項の規定による物納の撤回の承認をする場合において、当該撤回に係る相続税のうちに金銭で一時に納付すべき相続税又は納付すべき前項の有益費があるときは、あらかじめ、当該相続税の額及び当該有益費の額を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。この場合において、当該申請者がその通知が発せられた日の翌日から起算して一月以内にその通知に係る当該相続税及び当該有益費を完納しないときは、当該申請者は、当該撤回の申請を取り下げたものとみなす。

11

 第三項に規定する期間内(第四項、第五項又は第八項の規定の適用がある場合には、これらの規定により読み替えて適用する第三項に規定する期間内)に、税務署長が物納の撤回の承認又は申請の却下をしない場合には、当該撤回の承認があつたものとみなす。

12

 前各項に定めるもののほか、物納の撤回に関する手続に関し必要な事項は、政令で定める。(物納の撤回に係る延納

第四十七条

 税務署長は、前条第一項の物納の許可を受けた者が同項の規定による物納の撤回の承認を受けようとする場合において、当該物納の許可を受けた者の申請により、当該撤回に係る相続税額につき、当該相続税額のうち金銭で一時に納付することを困難とする金額として政令で定める額を限度として、延納の許可をすることができる。

 前項の規定による延納の許可を申請しようとする者は、前条第二項の規定による物納の撤回の申請書の提出と同時に、当該撤回に係る相続税額その他の財務省令で定める事項を記載した申請書に担保提供関係書類を添付し、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

 税務署長は、前項の規定による申請書の提出があつた場合においては、その申請の基因となる物納の撤回の申請の却下をする場合を除き、当該申請者及び当該申請に係る事項について前条第一項及び前二項の規定に該当するか否かの調査を行い、その調査に基づき、当該申請書の提出期限の翌日から起算して三月以内に当該申請に係る税額の全部又は一部について当該申請に係る条件若しくはこれを変更した条件により物納の撤回に係る延納の許可をし、又は当該申請の却下をする。ただし、税務署長が当該延納の許可をする場合において、当該申請者の提供しようとする担保が適当でないと認めるときは、その変更を求めることができる。

 税務署長は、前項の延納の許可をする場合には、未経過延納税額のうち金銭で一時に納付することを困難とする金額を限度として、未経過延納期間内の年賦延納により許可をしなければならない。

 前項の未経過延納税額とは、物納の撤回に係る相続税につきその納期限又は納付すべき日に第三十八条第一項の規定による延納の許可があつたものとした場合における各延納年割額のうち、物納の撤回の承認をする日後に納付の期限が到来することとなる延納年割額(次項において「未経過延納年割額」という。)の合計額をいい、前項の未経過延納期間とは、当該相続税につきその納期限又は納付すべき日に当該延納の許可があつたものとした場合における延納期間のうち、物納の撤回の承認をする日後の期間をいう。ただし、当該相続税に係る課税相続財産の価額のうちに不動産等の価額が占める割合は、当該物納の撤回の承認をする時までに納付すべき税額の確定した相続税額の計算の基礎となつた財産の価額を基準として計算するものとする。

 第三項の規定により延納の許可をする場合の延納年割額及びその納期限は、当該延納に係る未経過延納年割額及びその納期限とする。この場合において、その許可をする延納税額又は延納期間が前項に規定する未経過延納税額又は未経過延納期間に満たないときは、当該延納年割額は、当該延納税額及び当該延納期間に応じ、第三十八条第二項の規定に準じて計算した金額とする。

 税務署長は、第三項の場合において、前条第四項の規定により同項に規定する不適格財産を物納の撤回の申請に係る財産に追加することを求めたときは、当該申請者が当該財産に当該不適格財産を追加するのをまつて第三項の規定による延納の許可をし、又は当該延納の申請の却下をすることができる。この場合において、同項の規定の適用については、同項中「当該申請書の提出期限の翌日から起算して三月」とあるのは、「前条第六項の規定による通知が発せられた日の翌日から起算して二月(同条第七項の規定による税務署長の指定する日がある場合にあつては、同日の翌日から起算して一月)」とする。

 税務署長は、第三項の場合において、物納の撤回に係る相続税のうちに金銭で一時に納付すべき相続税又は納付すべき前条第九項の有益費があるときは、同条第十項の規定による通知が発せられた日の翌日から起算して一月以内に当該相続税及び当該有益費が完納されるのをまつて第三項の規定による延納の許可をし、又は当該延納の申請の却下をすることができる。この場合において、同項の規定の適用については、同項中「当該申請書の提出期限の翌日から起算して三月」とあるのは、「同条第十項の規定による通知が発せられた日の翌日から起算して二月」とする。

 税務署長は、第三項の規定により延納の許可をした場合には、その旨並びに当該許可に係る延納税額及び延納の条件を前条第六項の物納の撤回の承認をする書面に併せて記載して当該申請者に通知し、第三項の規定により延納の申請の却下をした場合には、その旨及びその理由を記載した書面により、これを当該申請者に通知する。

10

 第二項の規定による延納の申請があつた場合において、その基因となる物納の撤回の申請の却下がされたとき若しくは取下げがあつたとき、又は前条第七項若しくは第十項の規定により当該申請を取り下げたものとみなされたときは、当該延納の申請は、併せて却下がされ、又は取下げがあつたものとみなす。

11

 第三十八条第四項、第三十九条第四項から第二十八項まで及び第三十項から第三十三項まで並びに第四十条第二項及び第三項の規定は、物納の撤回に係る延納について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。(物納の許可の取消し)

第四十八条

 税務署長は、第四十二条第三十項(第四十五条第二項において準用する場合を含む。以下この項から第三項までにおいて同じ。)の規定により条件(物納財産について一定の事項の履行を求めるものに限る。)を付して物納の許可をした場合において、当該一定の事項の履行を求めるときは、当該条件に従つて期限を定めて、当該一定の事項の履行を求める旨その他財務省令で定める事項を記載した書面により、これを第四十二条第三十項の申請者に通知する。

 税務署長は、前項の期限までに同項の一定の事項の履行がない場合には、第四十二条第三十項の規定による通知をした日の翌日から起算して五年を経過する日までに前項の規定による通知をしたときに限り、同条第二項(第四十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による物納の許可を取り消すことができる。

 税務署長は、前項の規定により物納の許可を取り消した場合においては、その旨及びその理由を記載した書面により、これを第四十二条第三十項の申請者に通知する。

 第二項の規定による物納の許可の取消しがあつた場合におけるこの法律、国税通則法その他の法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。(特定の延納税額に係る物納)

第四十八条の二

 税務署長は、第三十八条第一項又は第四十四条第一項の規定による延納の許可を受けた者について、第三十八条第一項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。)の延納税額からその納期限が到来している分納税額を控除した残額(以下この条において「特定物納対象税額」という。)を第三十九条第三十項(第四十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定により変更された条件による延納によつても金銭で納付することを困難とする事由が生じた場合においては、その者の申請により、特定物納対象税額のうちその納付を困難とする金額として政令で定める額を限度として、物納の許可をすることができる。

 前項の規定による物納(以下この条において「特定物納」という。)の許可を受けようとする者は、当該特定物納に係る相続税の申告期限の翌日から起算して十年を経過する日までに、特定物納対象税額、金銭で納付することを困難とする金額及びその困難とする事由、特定物納の許可を求めようとする税額その他の財務省令で定める事項を記載した申請書に物納手続関係書類を添付し、これを納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

 税務署長は、前項の規定による申請書の提出があつた場合においては、当該申請者及び当該申請に係る事項について第一項の規定並びに第六項において準用する第四十一条第一項後段及び第二項から第五項までの規定に該当するか否かの調査を行い、その調査に基づき、当該提出があつた日の翌日から起算して三月以内に当該申請に係る特定物納の許可を求めようとする税額の全部又は一部について当該特定物納に係る財産ごとに当該特定物納の許可をし、又は当該申請の却下をする。

 第二項の規定による申請書の提出があつた場合において、当該申請により特定物納の許可を求めようとする税額のうち、当該提出があつた日から次の各号に掲げる日までの間にその分納期限が到来する分納税額の納期限は、当該各号に定める日まで延長する。

 前項の規定により申請の却下がされる日、第六項において準用する第四十二条第十項の規定により申請を取り下げたものとみなされる日又は自ら申請を取り下げる日 これらの日の翌日から起算して一月を経過する日

 第六項において準用する第四十三条第二項の規定により相続税の納付があつたものとされる日 当該納付があつたものとされる日

 特定物納に係る財産の収納価額は、当該特定物納に係る申請の時の価額による。ただし、税務署長は、収納の時までに当該財産の状況に著しい変化が生じたときは、収納の時の現況により当該財産の収納価額を定めることができる。

 第四十一条第一項後段及び第二項から第五項まで、第四十二条第三項、第八項から第十項まで、第十四項及び第十六項から第三十一項まで、第四十三条第二項から第七項まで並びに前条の規定は、前各項の規定による特定物納について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

 前各項に定めるもののほか、特定物納に関し必要な事項は、政令で定める。(延納又は物納に関する事務の引継ぎ)

第四十八条の三

 国税通則法第四十三条第三項(国税の徴収の所轄庁)の規定により国税局長が延納又は物納に関する事務の引継ぎを受けた場合におけるこの章の規定の適用については、同章中「税務署長」とあるのは、「国税局長」とする。   

出典

法令データ提供システム http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO073.html

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