所得税の延納(利子税)で節税
所得税の延納について。利子税の納付方法や利子税をゼロにする方法、注意点など。利子税を必要経費として節税。

第二次納税義務納付告知処分取消請求事件(第1事件),所得税更正処分取消等請求事件(第2事件),法人税更正処分取消等請求事件(第3事件),訴えの追加的併合申立事件(第4事件)|平成16(行ウ)167等

[法人税法][所得税法][納税義務者][相続税法][過少申告加算税][国税徴収法][第二次納税義務]に関する行政事件裁判例(裁判所)。

行政事件裁判例(裁判所)

平成19年2月23日 [法人税法][所得税法][納税義務者][相続税法][過少申告加算税][国税徴収法][第二次納税義務]

判示事項

1 外国法人から同法人の関連会社の株式を譲り受けたところ,当該株式の譲受け価額は国税徴収法39条にいう著しく低い額の対価に当たるとして第二次納税義務の納付告知処分を受けた納税者がした同処分の取消請求が,認容された事例 
2 公開されていない株式を譲り受けたところ,当該譲受け価額が時価に比し低額であるとして,譲受け価額と時価との差額につき受贈益と認定され,法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分を受けた会社がした前記各処分の取消請求が,一部認容された事例

裁判要旨

1 外国法人から同法人の関連会社の株式を譲り受けたところ,当該株式の譲受け価額は国税徴収法39条にいう著しく低い額の対価に当たるとして第二次納税義務の納付告知処分を受けた納税者がした同処分の取消請求につき,前記株式の譲渡は,前記納税者が代表取締役を務める会社の株式公開を進めるために,前記納税者個人が保有していた同業他社の株式を売却する必要が生じたことから,一時的に当該同業他社の株式を前記外国法人の関連会社に譲渡し,前記納税者が代表取締役を務める会社の株式公開後,同関連会社の株式を全部買い受けて子会社とすることにより,譲渡した前記同業他社の株式を買い戻す旨の再売買予約付き譲渡契約が存在し,同特約に基づき,一連の取引の一部として履行されたものと認められるところ,取引全体を総合的に検討すると,前記譲受け価額は,合理的かつ相当な理由に基づき決定されたというべきであって,同条にいう「著しく低い額の対価による譲渡」には当たらないと認めるのが相当であるとして,前記請求を認容した事例 
2 公開されていない株式を譲り受けたところ,当該譲受け価額が時価に比し低額であるとして,譲受け価額と時価との差額につき受贈益と認定され,法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分を受けた会社がした前記各処分の取消請求につき,営業活動を順調に行って存続している会社の株式の相続及び贈与に係る相続税及び贈与税の課税においても,財産評価基本通達(平成12年課評2−4,課資2−249による改正前)185に基づき,法人税額等相当額を控除して当該会社の1株当たりの純資産価額を算定することは,一般的に合理性があるものとして,課税実務の取扱いとして定着していたところ,法人税基本通達については,平成12年課法2−7による改正により,法人税における1株当たりの純資産価額の評価に当たり法人税額等相当額を控除しないことが規定されるに至ったのであって,この改正前に,財産評価基本通達(前記改正前)185が定める1株当たりの純資産価額の算定方式のうち法人税額等相当額を控除する部分が,法人税課税における評価に当てはまらないということを関係通達から読み取ることは,一般の納税義務者にとっては不可能であり,同関係通達の定める評価方法とかけ離れたところに取引通念があったということはできないことから,平成11年2月当時においては,法人税額等相当額を控除して算定された1株当たりの純資産価額が,一般には通常の取引における当事者の合理的意思に合致するものとして「1株当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」に当たるというべきであるとした上,これによって前記株式の価額を評価すると,前記譲受け価額は,適正な価額に比して低額であるということはできないとして,前記請求を一部認容した事例
裁判所名
東京地方裁判所
事件番号
平成16(行ウ)167等
事件名
第二次納税義務納付告知処分取消請求事件(第1事件),所得税更正処分取消等請求事件(第2事件),法人税更正処分取消等請求事件(第3事件),訴えの追加的併合申立事件(第4事件)
裁判年月日
平成19年2月23日
分野
行政
全文
全文(PDF)
裁判所:行政事件裁判例
第二次納税義務納付告知処分取消請求事件(第1事件),所得税更正処分取消等請求事件(第2事件),法人税更正処分取消等請求事件(第3事件),訴えの追加的併合申立事件(第4事件)|平成16(行ウ)167等

関連するカテゴリー

関連する裁決事例(法人税法>所得税法>納税義務者>相続税法>過少申告加算税>国税徴収法>第二次納税義務)

  1. 相続税法第34条の連帯納付義務者から金銭の贈与を受けた者に対する国税徴収法第39条の第二次納税義務の告知処分が適法であるとした事例
  2. 滞納会社の所有する土地持分の上に請求人が建物を新築するに当たり、借地権の無償設定によって国税徴収法第39条にいう利益を受けたものと認定した事例
  3. 担保権付不動産の贈与を受けた場合における国税徴収法第39条の第二次納税義務の限度額の算定に当たり、当該担保権の存在を減額要因として認めなかった事例
  4. 滞納者が行った集合住宅の売却について、国税徴収法第39条に規定する無償譲渡等に該当するとした事例
  5. 不動産の売買契約の不履行により保証金を没収したことが国税徴収法第39条の無償譲渡に該当しないとした事例
  6. 妻名義で購入した不動産は、自己資金により購入した固有財産であると認定することにより無償譲渡に該当しないとした事例
  7. 新株発行による増資は差押処分の処分禁止効には抵触しないとして、増資後の株式総数を基に第二次納税義務の限度額を算定するとした事例(第二次納税義務の納付告知処分・一部取消し・平成25年12月9日裁決)
  8. 会社法第757条の規定に基づく吸収分割によって滞納法人の事業を承継した請求人は国税徴収法第38条の規定による第二次納税義務を負うとした事例
  9. 国税徴収法第39条の規定による第二次納税義務を負う受贈者が相続時精算課税制度を選択したことによって財産の贈与を受けた後に納付すべきこととなる相続税は、同条の受けた利益の額を算定するに当たって受益財産の価額から控除することはできないとした事例
  10. 法人税法上役員賞与としたものを無償譲渡と認めて第二次納税義務を課しても矛盾がないとした事例
  11. 残余財産の分配後に成立した国税が国税徴収法第34条第1項に規定する「法人に課されるべき、又はその法人が納付すべき国税」に該当するとした事例
  12. 滞納者が受け取るべき信託受益権の譲渡代金の残余金等のうち、滞納者の債務を弁済した後に生じた余剰金は、実質的に滞納者から請求人に対する無償譲渡と認められるとした事例
  13. 請求人が納税者から不動産を譲り受けたことが、国税徴収法第39条に規定する「著しく低い額の対価による譲渡」に当たらないとした事例
  14. 請求人が賃借人から敷金の返還義務を免除されたことが、国税徴収法第39条の無償譲渡等の処分に当たらないとした事例
  15. 「滞納者の国税につき滞納処分を執行してもなおその徴収すべき額に不足すると認められる場合」に該当しないとする請求人の主張を排斥した事例
  16. 離婚に伴う財産分与が不相当に過大であるとして国税徴収法第39条に規定する「無償又は著しく低い額の対価による譲渡」があったとした事例
  17. 債権譲渡の債務者対抗要件が具備されていないから、無価値の債権の代物弁済により債務が消滅したとして国税徴収法第39条の無償譲渡等の処分があったとはいえないとした事例
  18. 同族会社の判定の基礎となった株主が、その同族会社の滞納国税の内容及び発生過程を知らされていなくとも、国税徴収法第37条に規定する第二次納税義務は成立するとした事例
  19. 贈与があったことを前提としてなされた第二次納税義務告知は、受領した金員の性質を誤認したものであり、取り消しするのが相当であるとした事例
  20. 第二次納税義務に係る租税債務が成立した時点において無限責任社員であった者は第二次納税義務を負うと解するのが相当であるとした事例(不動産の差押処分・棄却・平成25年12月2日裁決)

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