役員弔慰金で節税
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酒類を譲渡担保の目的財産とする譲渡担保設定契約が無効又は課税庁に対して相対的に無効ということはできないから、譲渡担保財産となっていた酒類が滞納者に帰属するとしてした差押処分は違法であり、したがって、当該差押処分に続く配当処分において滞納国税に配当された金額は、残余金として譲渡担保権者である請求人に交付すべきであるとした事例

[国税徴収法][国税と他の債権との調整]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

2009/01/16 [国税徴収法][国税と他の債権との調整]

裁決事例集 No.77 - 552頁

 酒税法は、酒税の適正かつ確実な賦課徴収を図る観点から、酒類の製造と業として行う酒類の販売について免許を必要とする旨定めたものであって、酒類の製造免許又は販売業免許を有していない者が行う酒類の譲渡そのものを禁止したものではなく、酒税法及び他の法令においても酒類を譲渡担保の対象にすることを禁止した規定はないから、譲渡担保権者が酒類の製造免許又は販売業免許を有していないという理由のみで、酒類の譲渡担保設定契約が無効又は課税庁に対して相対的に無効であるということはできない。
 また、酒税は、その製造場から酒類が移出された場合にその製造者に課されるものであり、譲渡担保権の実行によってその製造場から酒類が移出された場合もその製造者に酒税が課されることになるが、そのことから直ちに、酒類を譲渡担保の目的とすることが移出酒税そのものを譲渡担保の目的にしているとは解し難く、一定の財産的価値を有し、譲渡できるものはすべて譲渡担保財産とすることができるところ、酒類を譲渡担保財産とすることは法令上禁止されておらず、譲渡担保権の実行による酒類の売却代金がすべて譲渡担保の被担保債権の弁済に充てられた場合には、移出酒税の納付・徴収が困難になることが考えられるものの、製造者が酒税を滞納した場合、製造者の総財産が滞納処分の対象となることを考えれば、酒類を譲渡担保の目的としたことによって酒税の徴収が全く不可能になるとは考えられないから、本件譲渡担保設定契約が詐害性や反社会性を有するとは認められず、たとえ移出酒税が酒類の販売価額の一部を構成しているとしても、本件酒類を譲渡担保の目的としたことが公序良俗に反するとはいえない。
 先に行われた処分と後に行われた処分が相結合して一つの法律的効果の実現を目指し、これを完成させるものであるときは、原則として違法性が承継されると解されるところ、滞納処分における差押処分や公売処分、配当処分は、滞納となった国税債権の強制的実現という同一目的のために段階的に行われるものであるから、差押処分の違法性は、その後の公売処分や配当処分に承継されることとなる。そして、不動産等についての差押えに欠陥があることを理由とする不服申立てはその公売期日までにしなければならない旨を定めている国税徴収法第171条第1項第2号の規定は、差押処分の違法性がその後の公売処分や配当処分に承継されることを前提として、滞納処分手続の安定や換価手続により権利を承継した者等の権利利益の保護を図るため、不服申立てについて制限を定めたものと解されるところ、酒類のような動産については、このような不服申立てについての制限を定めた規定はないのであるから、動産の差押処分の違法性は配当処分にも承継され、したがって、請求人は、本件差押処分の欠陥を理由として、本件各配当処分の取消しを求めることができると解される。
 そして、国税徴収法第129条第1項は、配当を受ける債権の範囲を限定列挙したものと解されるから、本件譲渡担保の被担保債権は、同項に規定する債権には該当しないものの、本件差押処分は財産の帰属を誤った違法な差押えであり、本件差押処分の違法性は本件各配当処分に承継され、本件滞納国税は配当を受ける資格を有しないので、本件滞納国税に配当された金額は、残余金として請求人に交付すべきである。
国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
酒類を譲渡担保の目的財産とする譲渡担保設定契約が無効又は課税庁に対して相対的に無効ということはできないから、譲渡担保財産となっていた酒類が滞納者に帰属するとしてした差押処分は違法であり、したがって、当該差押処分に続く配当処分において滞納国税に配当された金額は、残余金として譲渡担保権者である請求人に交付すべきであるとした事例

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