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本件相続開始直後、請求人自らが被相続人名義の証書式定額郵便貯金を解約して、新たに開設した請求人ら名義の通常郵便貯金口座に預入し、その存在を確知しているにもかかわらず、後に開設した相続財産管理口座には被相続人名義の通帳式郵便貯金を解約した金額のみを預入し、証書式定額郵便貯金を除外して相続税の確定申告をした請求人の行為は、事実を隠ぺいした場合に該当するとした事例

[国税通則法][附帯税][重加算税][隠ぺい、仮装の認定]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

1999/05/18 [国税通則法][附帯税][重加算税][隠ぺい、仮装の認定]

裁決事例集 No.57 - 36頁

 請求人は、被相続人名義の証書式定額郵便貯金(以下「本件定額貯金」という。)が申告漏れとなったのは単純なミスによるものであって、隠ぺいしたものではない旨主張する。
 しかしながら、請求人は、[1]本件相続開始後に自ら本件定額貯金を解約し、その存在を確知していること、[2]本件定額貯金の解約を一両日中に実行したにもかかわらず、5箇所の郵便局で解約手続をとっていること、[3]被相続人名義の通帳式郵便貯金(以下「本件通帳式貯金」という。申告済み分。)の一部払戻金額に一致させた金額2,310,000円を新たに開設した請求人ら名義の通常郵便貯金口座から払い戻し、それを相続財産管理口座に預入していること、[4]同様の6,556,456円を請求人ら名義の上記口座から払い戻し、それを相続財産管理口座へ預入していること、[5]それ以外の請求人ら名義の上記口座からの払戻金は相続財産管理口座へ預入せず、うち、2,543,192円については費消していること、[6]本件申告をするに際して、本件通帳式貯金についてはその金額を相続財産として本件申告書に記載したが、本件定額貯金については記載しなかったことが認められる。
 加えて、請求人ら名義の通常郵便貯金は、それらの貯金の利息を除けば本件定額貯金と本件通帳式貯金の解約金のみをその預入源泉としており、請求人が相続財産を集約し、整理しようとするのであれば請求人ら名義の通常郵便貯金口座の全額を払い戻して残さず相続財産管理口座へ預入するのが簡単かつ自然であるにもかかわらず、上記のとおり、本件通帳式貯金の払戻金額に一致させた金額だけを請求人ら名義の通常郵便貯金口座から払い戻して相続財産管理口座に預入している。
 さらに、請求人は、請求人らに対する税務調査の際には本件通帳式貯金以外の郵便貯金の存在を否定し、後日になってそれを認めている。
 以上の事実からすれば、請求人は本件定額貯金について秘匿することを意図し、その意図に基づいて過少申告したことが認められ、請求人のかかる行為は、重加算税の賦課要件たる事実の隠ぺいに該当する。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
本件相続開始直後、請求人自らが被相続人名義の証書式定額郵便貯金を解約して、新たに開設した請求人ら名義の通常郵便貯金口座に預入し、その存在を確知しているにもかかわらず、後に開設した相続財産管理口座には被相続人名義の通帳式郵便貯金を解約した金額のみを預入し、証書式定額郵便貯金を除外して相続税の確定申告をした請求人の行為は、事実を隠ぺいした場合に該当するとした事例

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