所得税更正処分取消等請求事件(甲事件),所得税更正処分取消請求事件(乙事件)|平成15(行ウ)562等
[所得税法][譲渡所得][過少申告加算税]に関する行政事件裁判例(裁判所)。
行政事件裁判例(裁判所)
平成17年1月21日 [所得税法][譲渡所得][過少申告加算税]判示事項
税務署長が,土地を取得した上,当該土地及び同土地上に建築した建物を信託財産とする信託契約を締結した後,第三者に当該信託契約に基づく信託受益権を譲渡した者に対して,譲渡所得の計算に当たり,?信託財産である土地から収益をあげることができなかった期間に係る同土地を取得するための借入金の利子,?同期間に係る同土地の固定資産税及び都市計画税並びに?同土地の所有権移転登記及び信託登記にかかる登録免許税は,総収入金額から控除されるべき取得費に該当しないとしてした所得税更正処分及び過少申告加算税賦課決定の取消請求が,棄却された事例裁判要旨
税務署長が,土地を取得した上,当該土地及び同土地上に建築した建物を信託財産とする信託契約を締結した後,第三者に当該信託契約に基づく信託受益権を譲渡した者に対して,譲渡所得の計算に当たり,?信託財産である土地から収益をあげることができなかった期間に係る同土地を取得するための借入金の利子,?同期間に係る同土地の固定資産税及び都市計画税並びに?同土地の所有権移転登記及び信託登記にかかる登録免許税は,総収入金額から控除されるべき取得費に該当しないとしてした所得税更正処分及び過少申告加算税賦課決定の取消請求につき,?資金を借り入れて資産を取得した場合における借入金の利子は,原則として所得税法38条1項にいう「資産の取得に要した金額」に当たらないものの,譲受人が使用していない固定資産を取得する場合には,その資産の使用を開始するまでの期間に対応する借入金の利子は,当該資産をその取得に係る用途に供する上で必要な準備費用ということができるから,当該資産を取得するための付随費用に当たるものとして,同項にいう「資産の取得に要した金額」に当たるが,当初から使用中の場合又はいったん使用を開始した場合には,使用の中断期間があったとしても,使用開始後譲渡までの期間に対応する借入金の利子は,原則どおり,同項にいう「資産の取得に要した金額」に当たらないと解されるところ,前記の者は前記土地を取得する以前から同土地を使用していた等の事情が認められるから,前記利子は,同項にいう「資産の取得に要した金額」には当たらないとし,また,?譲渡所得の金額の計算上控除する非減価資産の取得費は,当該資産の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の合計であるところ,固定資産税及び都市計画税は,これらのいずれにも当たらないことから,前記固定資産税及び都市計画税は,総収入金額から控除されるべき取得費には当たらないとし,さらに,?登録免許税の額は,非業務用資産ではない資産の譲渡の場合には,同項にいう「資産の取得に要した金額」には含まれず,前記登録免許税は総収入金額から控除されるべき取得費には当たらないなどとして,前記請求を棄却した事例- 裁判所名
- 東京地方裁判所
- 事件番号
- 平成15(行ウ)562等
- 事件名
- 所得税更正処分取消等請求事件(甲事件),所得税更正処分取消請求事件(乙事件)
- 裁判年月日
- 平成17年1月21日
- 分野
- 行政
- 全文
- 全文(PDF)
- 裁判所:行政事件裁判例
- 所得税更正処分取消等請求事件(甲事件),所得税更正処分取消請求事件(乙事件)|平成15(行ウ)562等
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