相続財産の額から控除される債務に関し、貸宅地の立退きの合意は相続開始後であり、請求人は申告上当該宅地を貸宅地として評価していること等から、立退きに係る支払債務は確実と認められる債務に該当しないとした事例

[相続税法][相続税の課税価格の計算][債務控除]に関する裁決事例(国税不服審判所)。

裁決事例(国税不服審判所)

1994/06/27 [相続税法][相続税の課税価格の計算][債務控除]

裁決事例集 No.47 - 403頁

 請求人は、本件和解金は本件土地に係る長期にわたる紛争の和解金で、支払義務は相続開始時に確定していたものであり、確定債務であると主張する。
 しかし、被相続人が貸し付けていた土地の借地人の立退きに当たって、同人に支払うこととなった和解に係る支払債務については、[1]支払の合意が成立したのは相続開始後であること、[2]相続開始時点において借地人はいまだ本件土地を立ち退いていなかったこと、[3]当該相続税の申告上、請求人は本件土地を貸宅地として評価していることから、本件和解金は、本件相続開始時点における確実と認められる債務には該当しないと認められ、これを債務控除の対象としなかった原処分は相当である。

国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
相続財産の額から控除される債務に関し、貸宅地の立退きの合意は相続開始後であり、請求人は申告上当該宅地を貸宅地として評価していること等から、立退きに係る支払債務は確実と認められる債務に該当しないとした事例

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