建築資金について贈与の事実がないとした事例
[相続税法][贈与税の課税財産の範囲][贈与事実の認定][現金等]に関する裁決事例(国税不服審判所)。
裁決事例(国税不服審判所)
1976/05/12 [相続税法][贈与税の課税財産の範囲][贈与事実の認定][現金等]裁決事例集 No.12 - 35頁
新築された居宅について、建築確認申請書及び固定資産課税台帳の名義は被相続人と請求人との連名となっているが、本件居宅の建築に際しては、被相続人から直接建築業者に対して注文がなされ、建築業者が被相続人の確認を受けた上で設計及び費用が決定されたこと、建築確認申請を請求人と連名でしたのは被相続人が老齢であったためであること、建築費用の支払に対する領収書のあて名はすべて被相続人名義となっていること等が認められることから、被相続人から請求人に資金贈与がなされ、かつ、被相続人と請求人とが共同で建築した事実を認めるに足る証拠はない。また、請求人は相続税の申告に当たり、本件居宅のすべてを被相続人の相続財産としていることからも、被相続人と共同建築したとの認識はなかったものと認められ、被相続人が単独で建築したとみるのが相当である。
昭和51年5月12日裁決
- 国税不服審判所:公表裁決事例集:公表裁決事例要旨
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